広島大学 大学院先端物質科学研究科 半導体集積科学専攻

コラム   

 

第164回 どうして博士課程に残ったのか
  

水川 友里(みずかわ ゆり)


量子半導体工学研究室

 

「どうして博士課程に残ったのか」

 …とドクター時代の頃良く聞かれたことを、先日の飲み会で思い出しました。

 

「医療工学、特に人体(脳神経科学)と工学を結ぶ研究をしたくて研究者になるため」に大学入って博士課程に残った、というのが今も昔も変わらない答えです。ここに着任してからは目の前にある研究・仕事に必死で忘れかけていましたが。

 

 元々学部4年生の頃は近赤外分光を使った細胞ストレス検出の基礎研究をしていましたが、結局脳科学に応用するためには原理は勿論のこと、装置やセンサー等の部品を改善する必要性がありました。

 あれから7、8年経ちますが、半導体工学に来られたこと、今この環境に居られることはとても運が良いなー、といつも思います。

 デバイス改善に半導体工学は必須ですから。専攻したい分野からは大分離れましたが、今まで培ってきた事を土台にやりたかった研究をいつか行えたら、と思いつつ現在進行形で吸収すべきことを学んでいます。

 

 今ある環境を大切に、夢や目的・興味は忘れず楽しく研究できるということが1番だと思います。

 元々外部から来た人間ですが、研究を行う上でも半導体工学を行う上でも、広島大学という環境は素晴らしいです。

 今年度巣立つ方も、まだ研究室に残る方も、現在の環境を最大限に活かして楽しく研究生活を送って欲しいと思います。

 その中で博士課程という選択肢もある、ということを私の話を1例に頭の片隅に置いて下さったら幸いです。

 

 

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