広島大学 大学院先端物質科学研究科 半導体集積科学専攻

コラム   

  第160回 経験してみることの大切さ
  

深川 雄太(ふかがわ ゆうた)
ナノデバイス・バイオ融合科学研究所


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 はじめまして、半導体集積科学専攻ナノデバイス・バイオ融合科学研究所M1の深川です。今回、コラム執筆の機会をいただきましたので、昨年11月にアメリカ・ピッツバーグで開催された、国際学会に参加した時のことについて少し書かせていただこうと思います。

 私自身、海外に行くのは今回が初めてでした。自分の周りには長期休暇は世界各地に旅行している友人が多くいるのですが、一方、私は海外に対して、実際に足を運んで観光などしたいと思うほどの魅力は感じることができずにいました。社会インフラや安全面などにおいても日本ほど良い国はないと信じ込んでおり、生まれ育った日本でさえまだ行けていないところがたくさんあると考えていたからです。しかしながら、今回の海外渡航でその考えが大きく変わることとなりました。

 今回の国際学会でポスター発表をするにあたり、研究成果を英語で説明することはもちろん、予想される質問への応答に加え、現地で過ごすための必要最低限の英語は準備したつもりでしたが、そういった直前に詰め込んだような英語学習はほとんど役に立ちませんでした…。様々な国の研究者たちが自分の研究に興味をもって話しかけてきてくださったのですが、人によっては訛りのある英語を話す方もいて、非常にリスニングに苦戦しました。(想定はしていましたが、、、) その一方で、話す方はというと思いのほか伝えることができたりして、そういったコミュニケーションの一つ一つを最初は緊張しまくっていましたが次第に楽しんで行うことができました。

 自分の発表が無事終わったことからの解放感からか、学会以外の時間はレストランで食事をとったり、バスを利用したりと色々なことを積極的に経験することができました。どちらかと言えば普段消極的な性格の私がそのようになれたのも今まで経験したことのない環境に身を置くことができたからだと思います。

 今回の海外渡航を通じて、何でも経験することの大切さを再認識することができました。それまでの海外への考え方:一種の「食わず嫌い」は自分の人生の選択肢を狭めていたのだと感じました。こうした学会への参加は研究に対するモチベーションの維持にもつながると思うので、国際学会や国内学会等で成果を発表できるように研究に精進していきます。

 

 

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