広島大学 大学院先端物質科学研究科 半導体集積科学専攻

コラム   

第143回 「冬の夜空」
 

三宅 正尭

准教授
HiSIM研究センター

 

 

こちらは、東広島にある当研究科(先端物質科学研究科)付近で撮影した月と金星の写真です。 金星は2016年の初冬ごろから2017年3月中旬ごろまで、「宵の明星」として見えるそうです[1]。 夕方から宵の早い時間帯に、西の空でキラキラと眩しいほど明るく輝いています。


夜中の月(東の空) 宵の明星:金星(西の空)
さて、この宵の明星を見ながら、同僚と夜の学食に向けて歩いていたら、こんな疑問が挙がってきました。
(太陽系の)惑星は点滅せずに光り続けているのに、星(恒星)は点滅しているように見える。

なぜだろう?

結論から言うと、大気の揺らぎと視直径の違いが原因だそうです。[2]
つまり、惑星の場合、近くにあるので円盤状の光源(長い視直径)となり、大気が少々揺らいでも、円盤の一部分からの光はいつも目に届くため瞬かない。
一方、恒星の場合、遥か遠くにあるので点状の光源(短い視直径)となり、大気が少しでも揺らぐと光が屈折され、時々目に届かなくなるため瞬いて見えるのだそうです。
なお、金星や木星でも地平線に近い時には、大気中の経路が長いため瞬くようです。
以上、星空がきれいな東広島で確認してみて下さい。

さて、次は桜の季節です。明るく賑やかな季節が待ち遠しいですね。


(2017/03/20)

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