広島大学 大学院先端物質科学研究科 半導体集積科学専攻

コラム   

第72回 「フランス、ボルドーでの学会発表」
 
十河 健太
博士課程前期2年
ナノデバイス・バイオ融合科学研究所


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 はじめまして。半導体集積科学専攻博士課程前期2年の十河健太と申します。私はフランスのボルドーで開催された国際会議the 38th European Solid-State Circuits Conference (2012年9/17~9/21)に参加してきました。今回はその事について書きたいと思います。
 私は研究室に入った時から国際会議での発表をひとつの目標にしていました。これまで海外に行くという経験がなかったのでこの挑戦は必ずいい刺激になると考えていたからです。私は乳がん検出用半導体集積回路の研究を行っており、乳がんで散乱した超高速アナログ信号をデジタルサンプリングする際の、変換のタイミングを決める時間タイミング制御回路の開発に取り組んでいます。研究は思った通りにうまくいかないこともありましたが、周囲の人々と議論し諦めずに取り組み続けた結果、ESSCIRCという国際会議に採択される事が出来ました。
 初めての海外で初めての学会発表ということで発表当日は朝から大変緊張していました。しかし発表順が回ってきたとき、私は落ち着いていました。英語が下手なのに緊張すれば余計に聞き取りづらくなるだろう、自分なりに研究に打ち込んだ経験を信じて堂々と発表しようと思ったからです。そうしてやるしかない精神で発表は無事に終わり、聴いてくださっていた研究者から質問を受けたことで技術的な視野が広がり、更に研究の改善点も見つかりました。このように他者に聴いてもらうことで自分の研究の弱点や課題が見えてくるのも重要なことだと感じました。この経験で私は諦めないことや挑戦することの大切さを知り、自分自身成長できるきっかけとなりました。
 国際会議では自分の発表だけしにいくわけではありません。最先端の研究成果が集まり、著名な大学の先生や企業の方のプレゼンを聴くことが出来ます。大変貴重な時間だと思います。さらに、開催国の文化に出会うことも出来ます。ボルドーの場合は食べ物がおいしかったのと建物がきれいで、恥ずかしながら大量に写真を撮ってしまいました。
 このように参加することで様々な経験ができることがわかります。本専攻の後輩の皆様は是非国際学会を目指してみてはどうでしょうか?少しでも今回の話が参考になり、研究のモチベーションになれば幸いに思います。



 

(2013/6/28)


 


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