第26回 「新たな発見と感動」 博士課程後期1年 量子半導体工学研究室 |
広島大学での生活がスタートして2ヶ月が過ぎました。4年前に本専攻博士前期課程を修了し企業に就職してからは、会社の同期・先輩・後輩に恵まれたこともあり、大変有意義な時間を過ごすことができました。この環境のおかげで、仕事から多くを学び経験し吸収することができました。この経験を活かしながら、これからの研究生活を充実したものにしたいと思います。
さて、この4年間で新たに趣味を増やしました。その一つがスノーボードです。始めるきっかけになったのは、会社の同期や先輩から誘われたことや、甲信越の有名なゲレンデが会社からそう遠くない場所にあったことも理由として挙げられますが、やはり何か新しい事に挑戦したいと思う強い気持ちが後押ししてくれたのだと思います。同期や先輩のスパルタ教育のおかげ(?)で上達するまでにそう時間はかかりませんでした。甲信越には、コース距離の長いゲレンデが数多く存在します。コース距離が長いと、1度の滑走で多くの景色に出会え、そこから多くの感動を得ることができます。大自然の景色から得られる感動は日常生活のそれとは全く違い、五感に焼き付くような鋭い感動が得られます。例えば、標高の高い地点に行くと、果てしなく広がる「雲海」を眺められることがあります。大自然の中に身を置き、冷たい風を感じながら眺めるこの景色はテレビや飛行機の窓から見られるそれとは一味違った感動を与えてくれます。また、周囲の山々(北アルプス、南アルプス)や、地上の景色を時折り目にしながら滑走できるのは何物にも変え難い感動と興奮を与えてくれます。さらに、日没まで滑っていると、ゲレンデの滑走者が減少し周囲に人がいなくなることがあります。このときゲレンデ途中で休憩していると、何も聞こえない「無音」と言える様な極めて静かな世界が広がることがあり、これもまたこれまで感じたことのない異質の感動を与えてくれます。
滑りに行く度に違った表情を見せてくれる雪山は、この先も多くの新しい発見と感動を与えてくれると期待しています。何か新しい事にチャレンジするときには、それなりの勇気と根性が必要になります。年齢を重ねるにつれて、一歩を踏み出す為のハードルが少しずつ高くなってきているように感じています。しかし、挑戦しないと新しい発見や感動に出会う機会は目に見えて少なくなることをこの経験を通して改めて感じました。
大学で更なる知識や技術、経験を得ることも1つのチャレンジであると考えています。大学生活においても多くの発見や感動を得られるよう広い視野を持って研究や勉学に日々、邁進していきたいと思います。
雪山の季節までまだ遠いですが、また心許せる仲間と景色や会話を楽しみながら滑れる日を心に描きながら、これから来る夏を乗り切りたいと思います(笑)。
(2011/5/20)